B社の総務部のE部長は、現在入居中の本社ビルが40年前に建てられたもので、耐震性に問題がある事から周辺の新しいビルへの移転を検討していました。
いままで、貸しビル業者からいくつかの候補物件を紹介され現地を見にも行きましたが、移転に伴う費用がはっきりせず、この事に詳しい担当社員もいないため、なかなか前に進まない状態でした。
そんな時、E部長はたまたま大学の同期会でとなりにいたO氏にこの話をしました。
O氏は大手不動産会社を退職し、いまは不動産投資顧問会社でファシリティ企画等を行う「PFC」の社長になっていました。
O氏はE部長に、「オフィスの移転は、ファシリティマネージメント(※)専門家に全体のとりまとめを委ねる事が、良い結果を生むことになるよ」とアドバイスしました。
E部長は翌日、社長にこの件を相談しました。
翌週の役員会で「オフィスビル移転プロジェクト」を立ち上げる事と、O氏代表の会社「PFC」がトータルコーディネーターとして採用する事が決まり、両者間で「B社本社移転コンサルティング契約」が締結され、O氏はB社顧問に就任しました。
早速、O氏はB社周辺ビルの優良ビルの探索を開始しました。
同時に、本社移転プロジェクト企画書の原案作成に取りかかりました。